SSブログ

破魔矢で対抗

2013ajisai.jpg

デフレの日本において、政府はその対策を行っていると言われる。
供給過剰・需要不足のデフレで、その一般的な対策方法は、
積極財政・公共投資拡大・減税・公的雇用拡大・全国規模の経済政策・金融緩和
雇用安定化・規制強化・企業統合・ワークシェアリング・労働者保護・貿易管理
グルーバル化抑制・内需主導の成長などが上げられる。
政府の政策の中で、既に、デフレ対策としては逆行しているものも多々あるが…。

こうしたデフレ対策のお手本として、直ぐに思い出すのが、
世界恐慌の対策として、1933年頃にアメリカで実施されたニューディール政策だ。
代表的な政策としては、金本位制の廃止・銀行救済・管理通貨体制の導入・
労働時間の短縮・賃金の確保・農業生産量の調節・労働者保護・社会保障法・
大規模雇用・公共事業等だ。

今回の政府の政策とも重なる部分も多くある。
ニューディール政策は、確かに1933年以降37年までの間はまさに成功し、
失業率等を劇的に減少させた。
そして、多くの人がもはやデフレを克服したと思った。
アメリカ政府は、すぐさま次なる施策として、インフレにならぬよう対策を打った。
その中心が、財政支出の削減であり、優遇政策の停止であった。
新規産業の成長や内需市場の脆弱さもあり、途端に政策以前の状態へと戻っていった。
結果として、本格的な回復は、第二次世界大戦による軍需増大を待つことになった。
ということで、現在まで、世界において、グローバル化→バブル→恐慌→戦争、
という経済発展サイクルは、変化していない。

極端な言い方をすれば、今までは、デフレ型の恐慌となった場合、
世界は、最後には戦争を起こすことで、経済状況をリセットしてきた。
いまだにそうした手法を繰り返す大国は存在しているが…。
社会的・人的資産や人々の精神的損害等に関係するコストは、
含まれていないと思うので、ほんとうの意味で次なる発展に繋がったかは疑わしいけど。
例えば、現在の日本が、最終的にデフレを克服するための手段として、
戦争をするという方法を選ぶことは、憲法によって禁止されさいわいにして不可能。
とすれば、残る有力な方法の1つは、アメリカの教訓からも分かるように、
ともかく、内需を拡大するような新しい産業を興させる成長戦略を掲げることだ。
ただ、もう経済的な発展は遠慮して、精神的に豊かな社会を目指して、
経済的には、これまでの規模を確実に維持していくという選択肢もあるが…。

百歩譲ってさらなる発展を目指すのだとすれば、維持するための発展でもいいけどね。
ということで、政府が言うところの第3の矢なる成長戦略に注目してみた。
既に書いたように、明らかにデフレ期の政策として逆行している、
消費税のアップやTPPへの参加があるけど、そんな素人のような視点は、
政府にとっては当然計算に入っていると思うので、そのマイナス分を、
十分に払拭するような堅実な成長戦略が出されるに違いない。
出ませんでした…。残念なことです。
せめて、金食い虫で継続すれば国民に新たな経済的な負担をかけるであろう、
原発政策を転換し、エネルギー関連において新産業を興すような提案はあるのかと思えば、
ありませんでしたし、多額の内部留保を保持している大企業から、
このときばかりと拠出させるような提案もありませんでした。
確実に広がっている貧困等、格差問題に対する社会保障的な提案も…。

精神的な話しばかりで、原発政策にいたっては、いまだ事故は収束せず、
除染や賠償や廃炉の費用なども未決定なのにもかかわらず、
安全神話は復活し、原発には将来的経済性があるかごとく、
再稼働を約束し、国外への輸出までしようとしています。
事故の原因追求、後始末、使用済み核燃料の処理などなど、何も解決してないままに…。

成長戦略のみならず、主権を回復したと言う一方で、美しい国を取り戻すと言って、
対米従属を強め、在日米軍基地の廃止・縮小には応じません。
国の安全保障のあり方について、国民的議論の場を設けようともせず、
軍事力による抑止力によって、安全保障を確保するために、本来、
政府の暴走を抑制するためにある憲法を、政府自らが一方的に変えようとする。
僕の目から見たら、支離滅裂なことばかりです。
今度の選挙はどうなるのかな…。
何か、重苦しく憂鬱な気持ちになっているのは、僕だけなんでしょうか…。
できることをしっかりやる、さいわいなことに僕は次の世代の若者たちと、
話しをする機会を与えられています。小さな行動ではありますが、
許される限り、彼らとの「対話」を大切にして、
少しでも長く続けていきたいと思っています。
僕の活動が、破魔矢となることを願って…。
nice!(2)  コメント(0) 

nice! 2

コメント 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。