『居場所づくりにいま必要なこと-子ども・若者の生きづらさに寄りそう』
『居場所づくりにいま必要なこと―子ども・若者の生きづらさに寄りそう』(明石書店、2019年9月、2200円+税)
新刊の紹介をさせてください。手前味噌な話で、誠に申し訳ないのですが、凄くいい本ができあがりました。タイトルでは、『居場所づくりにいま必要なこと』となっていますが、何度か読み返しているうちに、どうやら、『日本にいま必要なこと』なのではないかと思ってきました…。
ということで、まさに、今、必要なタイムリーな本だと思います。内容は、以下の目次立てですが、子ども・若者の居場所に対してだけでなく日本の社会全体に対する問いかけ(「対話」)となっています。現在、日本社会が抱える様々な課題に対する1つの回答が凝縮された本だと思います。
僕のところでは、「沖縄の平和運動」と「居場所」との大事なことの相関についても述べさせてもらいました。今、日本の各地では「子どもの貧困」の問題が指摘されていますが、こうした問題に対する考え方の鋭い回答の1つにもなっていると思います。
したがって、子ども・若者の居場所に関係をされている方々だけでなく、現在の日本社会が抱える課題に対して関心をお持ちになっている多くの方々にも、お読みいただけたら幸いです。
今回、大学のエクステンション講座から始まり、書籍まで多大なるご協力をいただいた各著者(素晴らしいメンバーです)の皆様、関係各位の皆様、とてもよい本ができあがりました。ご協力をどうもありがとうございました。<(_ _)>
『居場所づくりにいま必要なこと―子ども・若者の生きづらさに寄りそう』
はじめに 高橋 寛人
序章 子ども・若者の居場所をめぐる問題構造 高橋 寛人
第1部 講座「いま、子ども・若者の居場所をどうつくるか?」
第1章 共に生きる(共生)とは? 鈴木 健
第2章 学校内居場所の意味とは? 尾崎 万里奈
第3章 もう一つの学び 西野 博之
第4章 子ども・若者とどうつきあうか? 石井 淳一
第5章 講座のまとめ「居場所をどうつくるか?」
これからの社会との関わりから考える 柳下 換
第2部 居場所と教育、社会
第6章 子ども・若者にとって、よい居場所、ダメな居場所 柳下 換
第7章 こんな社会に適応させることだけが、子ども・若者の支援なのか-教育による学習支援は、経済的社会格差を縮小できるのか 柳下 換
終章-居場所を通じて考える社会変革への処方箋 柳下 換